はじめて株を買うとき、多くの人が「どの会社の株を買えばいいんだろう?」と迷います。
さらに「1つの会社を信じて、そこに全額を投資して大丈夫かな?」
と心配になることもあるでしょう。
そうした不安を減らすために有効なのが「分散投資」という考え方です。
ここでは、できるだけ専門用語を使わずに、
分散投資とは何か、そしてどうして大切なのかをわかりやすくお伝えします。
分散投資とは?
「分散投資」とは、
“投資するお金を1つの会社や1つの業種(たとえば食品、IT、エネルギーなど)だけに集中させず、
複数の会社や業種に振り分けること”です。
よく言われる例えとしては
「卵を1つのかごに入れて運ぶと、かごを落としたときにすべての卵が割れてしまう」というもの。
いくつかのかごに卵を分けておけば、
もし1つのかごを落としても被害を減らすことができますよね。
このイメージが、まさに分散投資の考え方そのものです。
なぜ分散投資が必要?
株式投資には、常に値上がりや値下がりのリスクがあります。
1社だけに投資していた場合、その会社の業績が悪くなったり大きな問題が起きたりしたときに
自分の投資したお金が大きく減ってしまう危険性があります。
しかし、複数の会社に分散しておけば、ある会社で損失が出ても、
別の会社の値上がりでカバーできる可能性が高まるのです。
また業種も、たとえば「食品会社」や「IT企業」など、
得意分野や景気の影響を受けるタイミングが違います。
景気が悪くなっても、日々の生活必需品を扱う会社は比較的安定していたり、
一方でITの分野は波が激しいものの成長率が高い傾向があったりします。
いろいろな業種に投資することで、
景気や流行の変化があっても投資全体のダメージを和らげられるのがメリットです。
分散投資のポイント
- 複数の会社に投資する
- まずは3~5社など、
無理のない範囲で少しずつ投資先を広げるところから始めてみましょう。
一度にたくさんの会社の株を買うのは資金や情報量の面で大変なので、
最初は少しずつ増やしていくのがおすすめです。
- まずは3~5社など、
- 業種を分ける
- 同じ業種ばかりを選ぶと、
その業界全体が不調になったときに大きな影響を受けることがあります。
なるべく食品、IT、サービス、医療など、
興味のある分野や将来性を感じる分野を組み合わせることで、リスクを分散できます。
- 同じ業種ばかりを選ぶと、
- 国や地域を分ける(余裕が出てきたら)
- 日本の企業だけでなく、
アメリカやヨーロッパなど海外の企業や海外市場に投資する方法もあります。
経済状況は国ごとに違うので、
世界全体に投資範囲を広げるとさらにリスクを小さくできる可能性があります。
- 日本の企業だけでなく、
どのタイミングで分散投資する?
分散投資は「投資を始めた瞬間」から少しずつ取り入れるのがおすすめです。
- まずは自分の資金や興味に合わせて、2~3銘柄からスタート。
- 投資に慣れてきたら、徐々に追加購入をして投資先を増やしていく。
このように段階を踏んで分散投資を進めていきましょう。
大切なのは、一度にすべての会社に投資する必要はなく、
あくまで余裕を持って自分のペースで分散を広げていくことです。
分散しすぎには注意も必要
分散投資のしすぎで、数十社や数百社にも及ぶ投資先を持ってしまうと、
自分では管理できなくなってしまいます。
どの会社の業績が上向きなのか、下向きなのかを把握できないと、
適切なタイミングで売買ができなくなるリスクがあります。
したがって、分散投資といっても管理できる範囲に留めることが大切です。
まとめ
分散投資は、一度に大きな損失を被りにくくするための基本的な考え方です。
「卵を1つのかごに入れない」イメージで複数の会社や業種に投資することで、
リスクを減らし、安心して投資を続けることができます。
ただし、あまりに投資先が増えすぎると情報を整理しきれなくなる恐れがあるので、
常に自分が把握できる範囲内で進めるのがポイントです。
これから株式投資を始めようとしている方は、
ぜひ最初のうちから分散投資を意識し、長く安心できる投資生活を目指してみてください。
もし分からないことや不安な点があれば、周囲の詳しい人に聞いたり、
専門家の意見を取り入れたりしながら、少しずつ経験を積んでいきましょう。
【リスク開示】
本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。
投資は自己責任で行いますようお願いいたします。
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