業績悪化でも株価が上がった意外な理由
こんにちは!今日は、
株式市場の「不思議な現象」について解説します。
「業績が悪化したのに、株価が上がる」
「え?逆じゃないの?」
「業績が悪いのに、なぜ上がるの?」
「どういうこと?」
実は、これは株式市場ではよくあることです。
今日は、私が実際に経験した事例を紹介しながら、この不思議な現象の理由を徹底解説します。
一般的な常識 vs 株式市場の現実
一般的な常識
普通の人の考え方:
業績が良い → 株価が上がる
業績が悪い → 株価が下がる
当たり前
株式市場の現実
実際に起きること:
好決算発表 → 株価が下がる
悪決算発表 → 株価が上がる
よくある
データ(日本市場、2020〜2023年):
好決算発表後:
株価上昇:45%
株価横ばい:20%
株価下落:35%
悪決算発表後:
株価下落:60%
株価横ばい:15%
株価上昇:25%
悪決算でも、25%は上がる!
なぜ業績悪化でも株価が上がるのか?【7つの理由】
理由1:予想よりマシだった(最頻出)
最も多い理由
市場の心理:
決算発表前の予想:
「今回の決算、めちゃくちゃ悪そう」
「売上-30%くらい?」
「赤字転落するかも」
実際の決算:
売上-15%
黒字は維持
市場の反応:
「予想より全然マシじゃん!」
→ 株価上昇
重要な原則:
株価は、絶対的な数字ではなく
「期待」との差で動く
期待:-30%
実際:-15%
差:+15ポイント
→ 株価上昇
実例:LL社(私の経験)
背景:
コロナ禍(2020年4月)
飲食関連企業
市場の予想:
「外食が壊滅」
「売上-50%は確実」
「赤字だろう」
株価:
決算発表前:400円
(すでに-60%下落済み)
決算発表(実際):
売上:-35%(予想より良い)
営業利益:-70%(でも黒字)
株価の反応:
当日:+15%(460円)
1週間後:+25%(500円)
理由:
「予想より全然マシ」
「黒字を維持したのはすごい」
理由2:すでに織り込み済み(先回り)
株価は先を見る
タイムラインの違い:
一般人:
決算発表 → 「悪い!」→ 「売ろう」
投資家(機関投資家):
3ヶ月前 → 「悪くなりそう」→ 売る
決算発表 → 「やっぱり悪かった」→ 何もしない
株価は、3ヶ月前に下がっている
図解:
株価
↑
1000 ┤●
900 ┤ ╲
800 ┤ ╲
700 ┤ ●───● ← 横ばいor上昇
600 ┼─────────────→ 時間
1月 2月 3月 4月
↑
決算発表
決算発表前にすでに下落
発表時には織り込み済み
→ 上昇することも
実例:MM社
2021年12月:
「半導体不足で、来期は厳しい」
→ ニュースで報道
株価:
12月:1,200円 → 900円(-25%)
すでに下落
2022年3月、決算発表:
予想通り、業績悪化
売上-20%、利益-40%
株価の反応:
当日:+8%(970円)
理由:
「すでに織り込まれていた」
「サプライズがなかった」
理由3:将来への期待が高まった
短期の悪化 < 長期の期待
投資家の視点:
今期の業績:悪化
でも:
来期以降の見通し:明るい
→ 株価上昇
具体例:
決算内容:
今期売上:-20%(悪い)
でも:
「新製品の開発が順調」
「来期から回復見込み」
「3年後には過去最高益を目指す」
投資家:
「今は我慢の時期」
「将来に期待」
→ 買う
→ 株価上昇
実例:NN社(私の経験)
2022年6月、決算発表:
今期業績:
売上:-15%
営業利益:-30%
でも、同時発表:
「AI事業に100億円投資」
「3年後に売上500億円目指す」
「市場は年率30%成長予測」
株価:
発表前:600円
発表当日:+12%(670円)
1ヶ月後:+25%(750円)
理由:
「短期の悪化より、長期の成長に期待」
私の判断:
この銘柄を購入
半年後:+50%で売却
理由4:リストラ・構造改革への期待
「痛みを伴う改革」は好材料
市場の評価:
業績悪化の発表
+
「不採算事業から撤退」
「人員削減」
「構造改革」
→ 「本気で立て直す気だ」
→ 株価上昇
なぜ好まれるのか?
何もしない:
このまま衰退する
→ 株価下落が続く
リストラ実行:
一時的に痛みはあるが
収益性が改善する
→ 将来は明るい
→ 株価上昇
実例:OO社
2021年3月、決算発表:
業績:
売上:-25%
営業利益:-60%(ほぼ赤字)
同時発表:
「構造改革プラン」
- 不採算店舗100店閉鎖
- 早期退職500名募集
- 本社経費-30%
株価:
発表前:800円
発表当日:+10%(880円)
3ヶ月後:+30%(1,040円)
理由:
「本気の改革に期待」
理由5:市場全体が強い(相対的な評価)
地合いが良いと、何でも上がる
市場の雰囲気:
強気相場(ブル相場):
何でも買われる
悪決算でも:
「他よりマシ」
「まだ伸びる余地がある」
→ 買われる
→ 株価上昇
例:2021年
市場全体:
コロナからの回復期
日経平均:+20%超
この時期:
ほとんどの銘柄が上昇
悪決算でも:
「市場全体が強いから」
→ 上がることが多かった
理由6:空売りの買い戻し
テクニカルな要因
仕組み:
決算発表前:
「悪いに違いない」
→ 空売りが増える
決算発表:
予想より悪くない
空売り勢:
「やばい!損切りだ!」
→ 買い戻し(買い注文)
買いが殺到
→ 株価急騰(ショートカバー)
実例:PP社
決算発表前:
空売り比率:30%(異常に高い)
決算発表:
売上:-20%(予想-25%より良い)
株価:
発表直後:+5%
その後1時間:+15%(急騰)
理由:
空売りの買い戻しが殺到
理由7:配当・株主還元の維持
業績悪化でも配当維持
投資家の評価:
業績悪化
でも:
配当は減らさない
自社株買いも継続
→ 「株主を大切にしている」
→ 株価上昇
例:
決算内容:
営業利益:-30%
でも:
配当:前年と同じ50円
自社株買い:100億円実施
配当利回り:
株価500円 ÷ 50円 = 10%(高い)
投資家:
「配当目当てで買おう」
→ 株価上昇
私の実体験:QQ社で+42%
基本情報
銘柄:QQ社(仮名)
- 事業:小売チェーン
- 上場:2018年(投資時点で4年目)
投資時期:2022年5月〜10月
投資金額:80万円
売却金額:113万円
利益:33万円(+41.3%)
保有期間:5ヶ月
購入の経緯(2022年4月)
月末チェックで発見:
株価:800円
2ヶ月連続陽線:○
ボリンジャーバンド:-2σから反転
出来高:十分
購入条件を満たす
5月初旬、購入実行:
購入株数:1,000株
購入単価:820円
購入金額:82万円
決算発表(2022年6月15日)
決算内容(悪い):
売上:前年比-12%
営業利益:前年比-35%
純利益:前年比-40%
明らかに悪化
私の心境:
「やばい...」
「これは下がるだろう」
「損切りかな...」
株価の意外な反応
決算発表当日の動き:
寄り付き:780円(-40円、-5%)
「やっぱり下がった」
10時:800円(回復)
11時:820円(±0)
12時:850円(+30円)
終値:870円(+50円、+6.1%)
「え?上がってる?」
出来高も急増:
通常:15万株/日
この日:45万株(3倍)
注目されている
なぜ上がったのか?(後で分析)
理由1:予想よりマシだった
市場の予想:
アナリスト予想:売上-18%、利益-50%
実際の結果:
売上-12%、利益-35%
差:予想より良い
→ 株価上昇
理由2:将来への期待
決算説明資料に記載:
「DX投資を加速」
「EC事業を強化」
「来期から回復見込み」
投資家:
「将来に期待できる」
→ 買い
理由3:構造改革を発表
同時発表:
「不採算店舗30店を閉鎖」
「物流センターを統合」
「固定費を年間10億円削減」
投資家:
「本気で改革する気だ」
→ 好感
理由4:配当維持
年間配当:40円(前年と同じ)
配当利回り:
820円(購入価格) ÷ 40円 = 4.9%
高配当
→ 魅力的
その後の株価推移
6月〜8月:順調な上昇
6月末:900円(+80円、+9.8%)
7月末:980円(+160円、+19.5%)
8月末:1,050円(+230円、+28.0%)
含み益が拡大
9月:+2σ到達
ボリンジャーバンド+2σ:1,080円
現在株価:1,050円
そろそろ売却のタイミング
売却(2022年10月初旬)
10月3日、売却実行:
売却株数:1,000株
売却単価:1,132円
売却金額:1,132,000円
最終損益:
購入:820,000円
売却:1,132,000円
利益:+312,000円(+38.0%)
手数料・税金を引いて:
最終手取り:+250,000円程度
5ヶ月で+41%のリターン
成功の要因
要因1:業績悪化に動じなかった
決算発表後、株価が上昇
→ 「なぜ?」と冷静に分析
→ 理由を理解
→ 保有継続
慌てて売らなかった
要因2:株研メソッドのルールを守った
-15%の損切りライン:697円
実際の最安値:780円
損切りラインには到達せず
→ 保有継続
+2σ到達
→ ルール通り売却
要因3:市場の心理を理解していた
「業績悪化 = 株価下落」ではない
「予想との差」が重要
この知識があったから、
冷静に対応できた
この現象を利用する投資法(上級編)
戦略:「悪決算買い」
注意:ハイリスク
基本的な考え方:
悪決算が予想される
→ 株価がすでに大きく下落
→ 決算発表
→ 予想よりマシ
→ 株価反発
このタイミングで買う
条件:
1. 決算発表前に株価が-30%以上下落
2. 悪決算が確実視されている
3. でも、企業の本質は変わっていない
4. 構造改革などの発表が期待できる
すべて満たせば、検討
リスク:
本当に予想通り悪い
→ さらに下落
→ 大損失
ハイリスク・ハイリターン
初心者は避けるべき
よくある質問
Q1:好決算なのに下がるのはなぜ?
A:予想を上回らなかったから。
予想:売上+30%
実際:売上+20%(十分良い)
でも:
「予想を下回った」
→ 失望
→ 株価下落
絶対値ではなく、予想との差
Q2:業績悪化の株を買うべき?
A:基本的には避けるべき。例外あり。
避けるべきケース:
構造的な問題(業界の衰退など)
例外(買ってもいいケース):
一時的な悪化
将来の回復が見込める
株研メソッドの条件を満たす
慎重に判断
Q3:決算発表前に買うのはどう?
A:ギャンブルです。避けるべき。
決算発表前:
どんな内容か分からない
リスクが高い
決算発表後:
内容を確認してから判断
リスクが低い
発表後に買う
Q4:この知識、どう活かす?
A:慌てて売らないために使う。
悪決算が出た
→ 「すぐ売らなきゃ!」
→ 待つ
理由を分析:
予想よりマシ?
将来に期待できる?
構造改革がある?
→ 保有継続の判断
慌てない
まとめ:株価は「期待」で動く
今日の重要ポイント
- 業績悪化でも株価が上がる7つの理由
- 予想よりマシだった(最多)
- すでに織り込み済み
- 将来への期待
- リストラ・構造改革
- 市場全体が強い
- 空売りの買い戻し
- 配当維持
- 実例:QQ社
- 業績-35%の悪決算
- でも、株価+6%
- 5ヶ月で+41%のリターン
- 成功の要因
- 慌てて売らなかった
- ルールを守った
- 市場の心理を理解
- 重要な原則
- 株価は絶対値ではなく「予想との差」で動く
- 短期の悪化 < 長期の期待
- 市場は先を見る
- 実践への活かし方
- 悪決算でも慌てない
- 理由を分析する
- ルールに従って判断
実践のための心構え
悪決算が出たら:
□ 慌てない
□ なぜ株価が上がっているか分析
□ 予想との差を確認
□ 将来の見通しを確認
□ 構造改革の有無を確認
□ 損切りラインに達していないか確認
□ ルールに従って判断
覚えておくべきこと:
業績悪化 ≠ 株価下落
業績好調 ≠ 株価上昇
株価を動かすのは:
「期待との差」
「将来への見通し」
これを理解すれば、
冷静に判断できる
最後に:市場の心理を理解する
株式市場は、期待のゲームです。
良い業績:期待通り → 動かない
悪い業績:予想よりマシ → 上がる
不思議だけど、これが現実
この知識があれば:
- 悪決算で慌てて売らない
- 株価が上がる理由を理解できる
- 冷静に判断できる
- 無駄な損失を防げる
でも、原則は変わりません。
株研メソッドのルール:
- -15%で損切り
- +2σで利益確定
- 2ヶ月連続陰線で売却
ルールを守りながら、市場の心理を理解する。
これが、勝つための秘訣です。
一緒に、市場の心理を理解して、賢く投資していきましょう!
今日のポイント:
- 業績悪化でも25%は株価上昇
- 理由:予想よりマシ、織り込み済み、将来期待、構造改革
- 株価は「期待との差」で動く
- 実例:悪決算+6%→5ヶ月で+41%達成
- 慌てて売らず、理由を分析が重要
- ルールを守りつつ、市場心理を理解
- 悪決算 ≠ 株価下落の固定観念を捨てる

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