貸借銘柄とは?初心者が知っておくべき基礎知識
こんにちは!今日は、
株式投資を始めると必ず目にする
「貸借銘柄」という言葉について解説します。
証券会社のサイトを見ると、
銘柄情報に「貸借区分」とか
「制度信用」といった言葉が出てきますよね。
「これって何?」
「貸借銘柄じゃないとダメなの?」
「初心者には関係ない?」
今日は、これらの疑問にすべて答えます。
貸借銘柄とは何か?
基本的な定義
貸借銘柄(たいしゃくめいがら):
証券取引所が指定した、
信用取引で「買い」も「売り」もできる銘柄のこと。
正式には、制度信用銘柄と呼ばれます。
貸借銘柄ではない銘柄もある
実は、すべての株が貸借銘柄ではありません。
株は、大きく3つに分類されます:
1. 貸借銘柄(制度信用銘柄)
- 信用買いも、信用売りもできる
- 最も流動性が高い
2. 信用銘柄(非貸借銘柄)
- 信用買いはできる
- 信用売りはできない
3. 現物のみの銘柄
- 信用取引自体ができない
- 現物取引のみ
分かりやすい例え
図書館で例えると:
貸借銘柄:
- 借りることもできる(信用買い)
- 誰かから借りて、他の人に貸すこともできる(信用売り)
- 一番自由度が高い
信用銘柄:
- 借りることはできる(信用買い)
- でも、他の人に貸すことはできない(信用売り不可)
現物のみの銘柄:
- 借りることもできない
- 買って持つだけ
なぜ貸借銘柄が存在するのか?
証券取引所の基準
貸借銘柄になるには、厳しい基準があります。
主な基準:
- 上場から一定期間が経過
- 通常、3ヶ月〜6ヶ月以上
- 流動性が高い
- 出来高が十分にある
- 売買が活発
- 株主数が多い
- 一定数以上の株主がいる
- 財務の安定性
- 経営が極端に不安定ではない
つまり、信頼性が高く、流動性がある銘柄だけが貸借銘柄になれるんです。
貸借銘柄のメリット(市場全体にとって)
1. 価格発見機能の向上
信用売り(空売り)ができることで:
- 「高すぎる」と思う人も参加できる
- 適正価格に近づきやすい
- バブルを防ぐ
2. 流動性の向上
信用取引が活発になることで:
- 売買が増える
- より売買しやすくなる
3. 投資戦略の多様化
- 上昇相場だけでなく、下落相場でも利益を狙える
- ヘッジ(リスク回避)ができる
貸借銘柄と非貸借銘柄の違い
具体的に、どんな違いがあるのでしょうか?
違い1:信用売り(空売り)の可否
貸借銘柄: ✅ 信用売りができる
非貸借銘柄: ❌ 信用売りができない
信用売りとは?
信用売り(空売り):
持っていない株を、証券会社から借りて売ること。
仕組み:
- 証券会社から株を借りる
- その株を市場で売る(例:1,000円で売る)
- 株価が下がる
- 安く買い戻す(例:800円で買う)
- 証券会社に株を返す
- 差額が利益(200円の利益)
注意:株研メソッドでは、信用取引自体を推奨していません。
違い2:機関投資家の参加度
貸借銘柄:
- 機関投資家が積極的に参加
- 売買が活発
- 流動性が高い
非貸借銘柄:
- 機関投資家の参加が少ない
- 個人投資家が中心
- 流動性が低い場合も
違い3:株価の安定性
貸借銘柄:
- 信用売りができるため、株価の急騰を抑える
- 比較的安定的な値動き
非貸借銘柄:
- 信用売りができないため、急騰しやすい
- 逆に、急落することも
- 値動きが激しい
違い4:逆日歩のリスク
貸借銘柄:
- 逆日歩(ぎゃくひぶ)が発生することがある
逆日歩とは: 信用売りをしている人が多すぎて、
株が足りなくなった時に発生する追加コスト。
具体例: ある銘柄を信用売りしている人が多い:
- 証券会社が貸す株が不足
- 株を調達するためにコストがかかる
- そのコストを、信用売りしている人が負担
- これが「逆日歩」
非貸借銘柄:
- そもそも信用売りができない
- 逆日歩も発生しない
株研メソッドでは貸借銘柄を推奨
推奨理由1:流動性が高い
貸借銘柄は、流動性の基準をクリアしています。
つまり:
- 買いたい時に買える
- 売りたい時に売れる
- 安心して取引できる
推奨理由2:機関投資家も参加している
機関投資家が参加しているということは:
- 一定の信頼性がある
- 極端な操作を受けにくい
- チャート分析が機能しやすい
推奨理由3:情報が豊富
貸借銘柄は、比較的大きな会社が多いため:
- ニュースになりやすい
- 四季報にも詳しく載っている
- 分析しやすい
推奨理由4:2ヶ月連続陽線が機能しやすい
流動性が高く、多くの参加者がいるため:
- 2ヶ月連続陽線のサインが信頼できる
- テクニカル分析が有効
貸借銘柄の調べ方
では、実際にどうやって貸借銘柄かどうかを調べるのでしょうか?
方法1:証券会社のサイトで確認
手順:
- 証券会社のサイトで銘柄を検索
- 銘柄情報のページを開く
- 「貸借区分」または「信用区分」を確認
表示例:
- 「貸借」→ 貸借銘柄
- 「制度信用」→ 貸借銘柄
- 「信用」→ 非貸借銘柄(信用買いのみ)
- 「現物のみ」→ 信用取引不可
方法2:日本取引所グループのサイト
JPX(日本取引所グループ)のサイトで、貸借銘柄の一覧が見られます。
URL:https://www.jpx.co.jp/
手順:
- サイトにアクセス
- 「制度信用銘柄」で検索
- 最新の一覧をダウンロード
方法3:銘柄コード+「貸借」で検索
Googleで検索:
[銘柄コード] 貸借
例:
7203 貸借
すぐに確認できます。
貸借銘柄と非貸借銘柄、どちらを選ぶべき?
株研メソッドの推奨:貸借銘柄
理由をまとめると:
✅ 流動性が高い
- 売りたい時に売れる
✅ チャート分析が有効
- 2ヶ月連続陽線が機能する
✅ 情報が豊富
- 分析しやすい
✅ 比較的安定
- 極端な値動きが少ない
例外:非貸借銘柄でもOKな場合
ただし、以下の条件を満たせば、非貸借銘柄でもOKです:
条件:
- ✅ 上場10年未満
- ✅ 株価1,000円以下
- ✅ 出来高10万株以上
- ✅ 2ヶ月連続陽線が出た
- ✅ ビジネスモデルが理解できる
つまり、株研メソッドの他の条件を満たしていれば、
貸借・非貸借はそこまで重要ではないということです。
貸借よりも重要なこと
優先順位:
- 2ヶ月連続陽線が出ているか(最重要)
- 出来高は十分か(10万株以上)
- 上場10年未満、1,000円以下か
- ビジネスモデルは理解できるか
- 貸借銘柄かどうか(参考程度)
貸借銘柄であることは、
プラス要素だが、必須ではないということです。
貸借銘柄に関する誤解
誤解1:「貸借銘柄じゃないと買えない」
正しい理解:
❌ 貸借銘柄でないと買えない
⭕ 現物取引なら、すべての銘柄を買える
貸借かどうかは、信用取引に関係する区分です。
現物取引では、まったく関係ありません。
誤解2:「貸借銘柄の方が必ず安全」
正しい理解:
❌ 貸借銘柄なら絶対に安全
⭕ 貸借銘柄も、リスクはある
貸借銘柄でも:
- 株価が暴落することはある
- 企業が倒産することもある
- リスクはゼロではない
「貸借銘柄 = 安全」ではなく、
「貸借銘柄 = 流動性が高い」と理解してください。
誤解3:「非貸借銘柄は買わない方がいい」
正しい理解:
❌ 非貸借銘柄は全部ダメ
⭕ 条件を満たせば、非貸借銘柄もOK
上場したばかりの成長企業は、まだ非貸借銘柄のことが多いです。
でも、これらの銘柄こそ、大きく成長する可能性があります。
株研メソッドの他の条件(2ヶ月連続陽線、出来高など)を満たしていれば、
問題ありません。
誤解4:「貸借銘柄になると株価が上がる」
正しい理解:
❌ 貸借銘柄に指定されたら、必ず上がる
⭕ 短期的に注目されて上がることはあるが、長期的には関係ない
実際の動き:
ある銘柄が新たに貸借銘柄に指定された場合:
- 発表直後:少し上がることが多い
- 理由:機関投資家が参加しやすくなるため
- でも、一時的な上昇
- 長期的には、会社の業績次第
株研メソッドでは、このような短期的なイベントは気にしません。
実際の銘柄選びでの活用方法
では、実際に銘柄を選ぶ時、どう活用すればいいのでしょうか?
ステップ1:まずは他の条件で絞り込む
優先条件:
- 上場10年未満
- 株価1,000円以下
- 2ヶ月連続陽線
- 出来高10万株以上
ここまでで、候補が10〜20銘柄に絞られます。
ステップ2:貸借区分を確認
候補の銘柄について、貸借区分を確認:
貸借銘柄: ✅ そのまま候補に残す
非貸借銘柄(信用銘柄):
- 出来高をもう一度確認
- 20万株以上あれば、候補に残す
- 10万株未満なら、除外を検討
現物のみの銘柄:
- よほど魅力的でない限り、除外
- 理由:流動性が低い可能性
ステップ3:最終判断
残った候補について:
- ビジネスモデルを確認
- 財務状況を確認
- 自分が理解できるか
最終的に、2〜3銘柄を選びます。
実例:銘柄選びの流れ
候補A:
- 上場3年
- 株価650円
- 2ヶ月連続陽線 ✅
- 出来高30万株 ✅
- 貸借銘柄 ✅
- → 最有力候補
候補B:
- 上場2年
- 株価480円
- 2ヶ月連続陽線 ✅
- 出来高15万株 ✅
- 非貸借銘柄(信用のみ)⚠️
- ビジネスモデルが非常に魅力的
- → 候補として残す(貸借ではないが、出来高とビジネスで判断)
候補C:
- 上場1年
- 株価380円
- 2ヶ月連続陽線 ✅
- 出来高5万株 ❌
- 現物のみ ❌
- → 除外(出来高が少なすぎる)
よくある質問
Q1:貸借銘柄に指定されるのはいつ?
A:上場から約3〜6ヶ月後が一般的です。
ただし、条件を満たさない場合は、もっと遅くなります。
上場から数年経っても、非貸借銘柄のままの会社もあります。
Q2:貸借銘柄から外れることはある?
A:あります。
理由:
- 流動性が低下した
- 株主数が減った
- 経営が不安定になった
貸借銘柄から外れると、一時的に株価が下がることがあります。
Q3:貸借銘柄かどうか、必ず確認すべき?
A:確認した方が良いですが、必須ではありません。
優先順位:
- 2ヶ月連続陽線(必須)
- 出来高(必須)
- 上場年数、株価(必須)
- 貸借区分(推奨、but 必須ではない)
Q4:信用取引をしないなら、関係ない?
A:現物取引のみなら、直接的には関係ありません。
ただし、間接的には影響があります:
- 貸借銘柄 = 流動性が高い
- 流動性が高い = 売買しやすい
- 売買しやすい = 安心
という意味で、参考になります。
まとめ:参考程度に、でも知っておこう
今日の重要ポイント
- 貸借銘柄とは
- 信用買いも信用売りもできる銘柄
- 制度信用銘柄とも呼ばれる
- 流動性が高い
- 3つの区分
- 貸借銘柄:信用買い・信用売り両方OK
- 信用銘柄:信用買いのみOK
- 現物のみ:信用取引不可
- 株研メソッドでは貸借銘柄を推奨
- 流動性が高い
- チャート分析が有効
- 情報が豊富
- でも、必須ではない
- 非貸借銘柄でもOKな場合
- 出来高が十分にある
- 他の条件を満たしている
- ビジネスモデルが魅力的
- 優先順位
- 2ヶ月連続陽線(最重要)
- 出来高(重要)
- 上場年数、株価(重要)
- 貸借区分(参考)
実践のためのアドバイス
銘柄を選ぶ時:
- まず、株研メソッドの基本条件で絞り込む
- その後、貸借区分を確認
- 貸借銘柄なら、プラス評価
- 非貸借銘柄でも、出来高が十分ならOK
現物取引のみなら:
- 貸借かどうかは、あまり気にしなくてOK
- 出来高と2ヶ月連続陽線を重視
調べ方:
- 証券会社のサイトで簡単に確認できる
- 「貸借区分」または「信用区分」を見る
最後に:本質を見失わない
貸借銘柄かどうかは、あくまで参考情報です。
本当に大切なのは:
- 2ヶ月連続陽線が出ているか
- 出来高は十分か
- 会社のビジネスモデルは理解できるか
- 時代の流れに乗っているか
これらの本質を忘れず、
貸借区分は補助的な情報として活用してください。
知識として知っておくことは大切ですが、
それに囚われすぎないことも大切です。
今日のポイント:
- 貸借銘柄 = 信用買い・信用売り両方できる銘柄
- 流動性が高く、チャート分析が有効
- 株研メソッドでは推奨するが、必須ではない
- 現物取引なら、直接的には関係ない
- 出来高と2ヶ月連続陽線の方が重要
- 本質を見失わず、参考程度に活用

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